スポーツ医学検定1級に合格しました

 この度、独学でスポーツ医学検定 1級に合格しました。(2021年5月受験)ここでは、主に勉強方法を紹介したいと思います。

 スポーツ医学検定試験1級を受験しようと思ったのは、バレエを教えるにあたって、体のしくみ・動きやケガのことなどの参考になると考えたからです。

 この検定試験に合格したからといって、医療行為ができるわけではありませんが、あやふやな知識ではなく、バレエの生徒さんの動きを指導できるようになればという思いで勉強しました。

1級合格への道

 いきなり1級を受けても無理だと思い、手始めに3級(ベーシック)から受けました。これは1回で合格しました。2級(アドバンス)はレベルが急に上がり、1級の教科書も同時に勉強して2回目で合格。1級(マスター)は教科書以外のことも勉強しないといけない内容でした。あまりにも難しく、3度目で合格しました。内容は1度目より2度目、2度目より3度目の方が難しくなっていました。

 テスト勉強中、理学療法士や柔道整体師などの方のように、専門的に勉強している方でないと合格できないのではないかと、何度も挫折しそうになりました。

 しかし、ロシアバレエの指導教師であることと健康管理士一般指導員の資格を持っていることを励みとして、粘り強く受験勉強を続けました。

 1級の内容は

A章 身体の知識

B章 スポーツ外傷・障害の知識

C章 アスリハの知識

D章 スポーツ医学全般

 内容を簡単に列記すると次の通りです。

  1. 解剖学に関すること
  2. ケガ・障害の予防、適切な処置、リハビリ
    (成長期、中高年、女性別についても)
  3. 栄養、熱中症など健康管理

など、バレエの指導者として、知っておくべきことばかりでした。

勉強方法は

 勉強した本には、教科書以外のものが多数あります。単語・文章だけでなく写真も覚えました。小さい字で書かれている箇所も何度も見返しました。単語はいわゆる丸暗記をしても通用しないものがあるので、筋道を立てて理解しました。

 例えば筋肉・神経・骨の名称、それらがある場所と動き方などを、理解できるまで徹底的に読み込みました。

 そのことにより、バレエでの体の動かし方を一層、理解できるようになりました。

 また、体の動きを理解することにより、ケガについて論理的に考えられるようになりました。

勉強した本

 教科書は何度も読んで当然なので省略します。以下では、上記A章~D章の参考文献を紹介します。

①~⑨は、「A章 身体の知識」のところが理解しやすい本でした。

①河合良順監修『肉単』(エヌ・ティー・エス)

②河合良順監修『骨単』(エヌ・ティー・エス)

③坂井健雄監修『骨と関節のしくみ・はたらき ゆるっと辞典』(永岡書店)

④坂井健雄監修『筋肉のしくみ・はたらき ゆるっと辞典』(永岡書店)

⑤石井直方監修・荒川裕志著『プロが教える筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト辞典』(ナツメ社)

⑥石井直方監修・岡田隆著『プロが教える筋肉のしくみ・はたらきパーフェク辞典』(ナツメ社)

⑦末吉勝則・中田康夫 『筋肉と関節しくみと動きが見える辞典』(永岡書店)

⑧ロルフ・ヴィルヘード著『目でみる動きの解剖学』(大修館書店)

⑨ブランディーヌ・カレージェルマン著『新動きの解剖学』(科学新聞社)

⑩は、テーピングの写真がわかりやすく載っていたので覚えやすかったです。

⑩高橋仁編著『スポーツテーピング』(ベースボール・マガジン社)

⑪~⑭は、「C章 アスリハの知識」のことがわかりやすい写真がありました。

⑪特定非営利活動法人NSCAジャパン編『ストレングス&コンディショニングⅠ理論編』(大修館書店)

⑫特定非営利活動法人NSCAジャパン編『ストレングス&コンディショニングⅡエクササイズ編』(大修館書店)

⑬石井直方著『レジスタンストレーニング』(ブックハウス・エイチディ)

⑭宮下充正著『トレーニングの科学的基礎』(ブックハウス・エイチディ)

⑮~⑲は、教科書をよく理解したうえで読んだので、よくわかりました。特に「B章 スポーツ外傷・障害の知識 」「 D章 スポーツ医学全般 」に関してです。

⑮大内洋監修『知っておこうよ、スポーツ医学』(日本医事新報社)

⑯公益財団邦人日本体育協会指導者育成専門委員会スポーツドクター部会監修『スポーツ医学研修ハンドブック 基礎科目』(文光堂)

⑰公益財団邦人日本体育協会指導者育成専門委員会スポーツドクター部会監修『スポーツ医学研修ハンドブック 応用科目』(文光堂)

⑱林典雄監修『運動機能疾患の機能解剖学に基づく評価と解釈(上肢編)』(運動と医学の出版社)

⑲林典雄監修『運動機能疾患の機能解剖学に基づく評価と解釈(下肢編)』(運動と医学の出版社)

このほか、次の本も参考になりました。

⑳大平雄一監修・永木和載著『よくわかる首・肩関節の動きとしくみ』(秀和システム)

㉑國津秀治著『よくわかる股関節・骨盤の動きとしくみ』(秀和システム)

㉒伊能良紀著『よくわかる膝関節の動きとしくみ』(秀和システム)

㉓大平雄一監修永木和載著『よくわかる腰・腰椎の動きとしくみ』(秀和システム)

㉔櫻井亮輔著『よくわかる足部・足関節の動きとしくみ』(秀和システム)

㉕土屋真人著『姿勢と動きの「なぜ」がわかる本』(秀和システム)

㉖藤縄理・高崎博司監修『姿勢と体幹の科学』(新星出版)

㉗寺田新著『スポーツ栄養学 科学の基礎から「なぜ?」にこたえる』(東京大学出版会)

㉘輿水健治著『スポーツ救急医学』(ベースボール・マガジン社)

㉙横田裕行著『NHKきょうの健康 命を守る、救える!応急手当辞典』(主婦と生活社)